それなら不動産営業はどうすべきか!?①

業界動向

それなら不動産営業はどうすべきか!?①

ITにリプレイスされる中で不動産営業が担うべき役割とは?

前々回、前回と不動産営業、特にモデルハウスや建売住宅での現場販売の惨状について記載しましたが、なら、不動産営業はどうすればいいのでしょうか?

<前々回の記事>不動産の現場販売は終わるのか!?①
<前回の記事>不動産の現場販売は終わるのか!?②

不動産屋がチラシをまき続けた間に進化したIT広告

そもそも現場販売を不毛地帯にしている最大の原因は、不動産が売れなくなったからではなく、顧客の不動産を購入するための行動パターンが変化し“チラシを見て物件を訪れる”からウェブサイトやアプリサービスにアクセスするに変わったことです。

 
その中でも不動産検索ポータルサイトは最大の顧客流入経路でSUUMO、athome、HOMESの大手3社は熾烈なプラットフォーム争いをしており、それ以外に収益物件やシェアハウスといったニッチなニーズに特化したポータルサイトもあります。

また、家計簿アプリ等の登録していると不動産関連ニュースが届いたりとニーズがまだ顕在化していない顧客を呼び込む導線も様々あります。

さらに、GoogleやFacebookはユーザーの属性によってディスプレイやリターゲッティング広告を行なっていますし、ブログも実はアフィリエイト広告だったりします。

 
不動産営業がチラシポスティング・テレアポ・飛込・誘導看板といった根性と社会悪で集客しているうちに、IT&広告業界は進化を続け、不動産営業の集客業務をリプレイスしたのです。

 
 
なので、不動産営業としては彼らよりもハイレベルな集客手段を開発して取られたシマを取り返すべきです。

……。
 
といってもはっきりいってもう難しいでしょう。あまりに差を付けられました。

むしろ、不動産業界を見限ってIT・広告業界に転職する方が現実的でしょう。

 
でも、すでに転職って年齢でなかったり、あまりにIT・広告の知識がないとか、オレはどうしても不動産業界にいたいんだという人もいるとは思います。

他ならぬ私もそうです。

ではどうすればいいでしょうか。

危機は経験則(これまでのやり方)で乗り越えられるのか!?

集客を他業界に牛耳られている以上、折込チラシ入れて土日に販売不動産に待機してもジリ貧なので他の手段を講じなければなりません。

どのようなやり方がいいでしょうか。

狩猟型営業に切り替える

「待っているだけではダメだ、こちらから攻めていかないと!」
と言って、飛込、テレアポを行おうとする人がいます(というか、自分はやらないで部下にやらせようとする)。

確かに、IT広告は幅広くリーチするとはいえ、現時点では興味がないが潜在的ニーズのある人にはリーチしにくいですし、そもそもネットを見ない人もいます。

そういう人に運良くあたって営業トークでニーズを引き出せばうまくいくかもしれません。

 
でも、どんだけ根性いるんでしょうか。そして難易度高過ぎます。

しかもネットを見ない人は年々減少するでしょう。

あと数年やれればいいという人ならいいかもしれませんが、

メンタルとフィジカルリソースを多大に消耗しながらウルトラCを決めていくのはよっぽどマゾ以外は業務のコスパがリディキュラスです。

ネットにない情報を提供

確かに集客手段をIT広告が牛耳っているといっても、

不動産ポータルサイトから全然顧客が来ないと嘆く不動産会社は多く、また、不動産ポータルサイトを閲覧しているユーザーは多くいても成約するのは一握りです。

理由は同じ物件をたくさんの不動産会社が同じポータルサイトに掲載していることと、そもそもいい物件が少ないことです。

なので、他社が販売していないクオリティーの高い物件であれば、IT広告なくしてもポータルサイトを探し倒した顧客が押し寄せます。

 
確かに独自情報を入手したり、他社よりも優れた物件を作ったりするのは不動産会社として最も本質的な努力であり、それを世の中から求められています。

しかし、どうやってそれを成し遂げるのでしょうか。

というか、それをするために長年積み重ねてきた結果が今なのです。そう一朝一夕にできるものではありません。

ついでに言えば売物件を入手するための売主の集客についても無料査定サイトにシェアを削られつつある状況です。

実績に裏付けされた信頼安心で勝負

不動産業界からするとIT広告業界の人は不動産に対しては軽いしピントが合ってないと思うことがあります。

「不動産はそんな簡単なものではないんだ、不動産は百者百様でトラブルや落とし穴がたくさんある、やはり不動産の専門職でなければ扱えないんだ、信頼を一つ一つ積み重ねていけば必ず顧客は付いてきてくれる!」
という人もいます。

 
確かにIT広告業界の人は不動産に対して軽いしピントが合っていない部分はあるのかもしれませんが、IT広告業界の人は不動産業界の人に対して胡散臭くて古めかしくてIT広告について素人と思っていることでしょう。

そして、世の中の人は、今どき安心して取引できないような不動産会社は論外でまともに取引できて当たり前と思っています。

信頼誠実安全安心は当たり前で評価の対象にならないのに、そこを誇っている時点でその不動産会社はピントがずれています。

 
 
これらのような“いわゆる不動産会社的発想”ではなかなか現状打破できそうにありません。

では、どうするのがいいでしょうか?
(次回に続く)

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shiro-shita

仙台在住の”不動産コンサルタント” 就職超氷河期世代かつリーマンショックの直撃を受けたりと時代に翻弄され不動産会社を転々。苦く、しょっぱい経験に裏打ちされた不動産スキルはある意味ではリアルそのもの。

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