やってはならない下手クソな物件写真の撮り方

不動産知識・テクニック

やってはならない!? 下手クソな物件写真の撮り方

不動産情報を見るときに閲覧者が最も気を止めるものは何でしょう?

 
それは”価格”でも「高利回り!」といった”キャッチコピー”でもなく、”物件写真”だと思います(※私個人の感覚ですが)。

ただ、ユーザーは写真をガン見している訳ではなく、半ば無意識的に写真で物件を選別しています。価格やキャッチコピーが言葉で理性に説くのに対し、物件写真はイメージで感情に働きかけます。物件写真が良く撮れていれば、何となく物件に好感を持ちますし、逆にぞんざいな写真だと何となく候補から外したくなります。

仮にぞんざいな写真の物件が好条件だとしても、何となくを優先しようとする感情が、好条件を優先しようとする理性に勝るのが人間の性です。

 
なので、物件をプロモーションするのに写真は超重要です。

実際に、不動産の仕事をしている人にとって物件の写真撮影に掛ける時間的割合はかなりものがあります。

 
しかし、その割にはほとんど何も考えずシャッターを押したであろう写っていればいいや的なぞんざいな写真が非常に多いです。

不動産会社間の過当競争でユーザーからの問い合わせが減り、少ない問い合わせでも売上を上げるために掲載物件数を増やさなくてはならず、数のために質が犠牲になっているのです。

その事情も良くわかります。

 
でもそれだとせっかくこなしている業務の目的の大部分が果たされていないということになります。

 
確かに、写真の勉強をするとか高性能カメラを買うとか三脚等の機材を持ち歩くとか画像編集に時間を掛けるというのはコスパを考えると合理的ではないように思いますが、

ちょっとした気遣いというか、これはしちゃいけないというNG行為を避けるだけでかなり質が上がるはずです。

そんな物件写真撮影時に避けたいNG行為についてまとめてみました。

縦のラインが傾いている


安定感がなく落ち着かない印象です。

写真撮る時は気にならないのですが、後で見ると妙に気になるものです。


扉や窓の枠などの縦のラインが垂直になるようにして撮るといいでしょう。

 
ただ、室内写真を撮る時は基本広角(W側)だと思いますが、それだとどうしても歪みが出るので複数ある縦のラインが平行になりません。その場合、主題となる部分の縦のラインを垂直にするのがいいというか、そうせざるを得ないでしょう。

見下ろさない


室内で立ったまま撮るとこうなります。

壁が手前に傾いてきているような最もありがちなダメな写真です。


正面の壁とカメラが平行になるよう片膝立ちで撮るくらいが基本です。

ただし、レンズの広角具合にもよりますが〜6帖くらいまでの小さな部屋だと通常の撮影方法では部屋を表現することが難しいです。その場合は敢えて上から見下ろすようなアングルの方が部屋の全体感を掴めたりします。

のけぞらない


建物外観を撮る場合、ただ物件の前で撮影するとこうなります。

めいっぱい広角で撮るのでゆがみも強くなります。


できればある程度離れ、ある程度の高さから撮影するのが望ましいです。
(可能であれば離れた上で望遠で撮ると歪みがなくベストです)

ただし、道幅が狭かったり、離れると他の建物で隠れたり、撮影に適したスポットは第三者の所有地だったりして、現実的には妥協も必要なケースが大半です。

フラッシュをたかない


不自然で安っぽい写真になります。

初心者は被写体が不動産ではなくても使用しない方がいいでしょう。


基本的にカメラが自動調整してくれるので暗いなら暗いでそのまま撮ったほうがキレイに仕上がりますが、シャッター速度が遅くなる分ぶれやすいので、といって三脚を持ち歩くのは面倒ですから、ISO感度を上げて、カメラをどこかに置いたりしてなるべく固定して撮影するのがいいと思います。
(画像は固定できなかったのでピントが甘くなっています)

逆光をそのまま撮る


暗く陰気な感じになります。

全体が暗かったり明るかったりすれば自動で露出補正されますが、一部明るい部分(窓)があるとそれに合わせて他が暗く写ります。カメラの自動調整によるデメリットです。


カメラのHDR機能を使うという方法もありますが、個人的には写真のセオリーからは外れるものの、窓の部分を白とびさせるくらいに露出補正して撮るほうがいいと思います。

人物撮影ではあえて逆光で撮るということもありますが、不動産はなかなか逆光を活かせません。メインで使う写真は窓を背にして撮影するとか、逆光が入る時間帯の撮影を避けるのが無難でしょう。

 
 
 
すべてテクニックと言えるレベルのものではありませんが、一度気を付けだすと、以前のただ撮っただけのぞんざいな写真が見るに堪えなくなります。

不動産業界は営業偏重で写真にこだわっていると社内で嘲笑される雰囲気すらあったりしますが、これからの時代はそんな雑な仕事では通用しなくなります。

写真にしろ、契約書類にしろ、お客様への心配りにしろ、細部までこだわってこそ真の不動産パーソンなのです。

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shiro-shita

仙台在住の”不動産コンサルタント” 就職超氷河期世代かつリーマンショックの直撃を受けたりと時代に翻弄され不動産会社を転々。苦く、しょっぱい経験に裏打ちされた不動産スキルはある意味ではリアルそのもの。

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