企業が劣化する瞬間

城下個人的

企業が劣化する瞬間

生産性向上に投資しない企業はいずれガラパゴス化する

前回記載しましたが不動産業界は時代に取り残されたガラパゴス企業が数多存続しています。

前回の記事:どうみてもしょぼい不動産会社が潰れないのはなぜか?

記事ではガラパゴス企業が存続できる理由についても記載しましたが、もちろんそんなガラパゴス企業も最初っからガラパゴスだった訳ではなく、キビキビしていた時代があり、その時期に企業を今も存続たらしめる既得権を勝ち取ったのですが、

 
その後、少しずつ少しずつ時代に取り残されていったのです。

 
対して、昔も今も燦々と光り輝いている企業があります。

誰もが聞いたことのあるような超大手不動産会社に行けば最新の情報、行き届いたサービスを受けられます(多分)

 
昔からあるのは変わりませんがガラパゴスと何が違うのでしょうか。

 
ブランドイメージや広告の差?

人材?

良い立地や立派な社屋?

生産性向上の投資とは

最大の違いは生産性向上のために投資をし続けているかの差です。

 
生産性向上というと、不動産業界の営業マンは「押しの強さ」でもって顧客に即決を求め、本来は通常の仲介業務に含まれている住宅ローンの斡旋を「ローン手続き料」として別途課金したり、リフォーム会社に工事を丸投げしただけなのに紹介料分を代金に上乗せしたりして客単価を上げることと勘違いしている人もいますが、

それは悪評により顧客が離れることより、この世の春の謳歌を優先しているので生産性向上への投資とは違います。

 
本来の生産性向上への投資は逆に将来のために今、お金・時間・労力を費やすことです。

顧客が求めるサービスや他社が提供できていないサービスを開発したり、サービスの質・スピード・単価を求めて、新しい設備機器を導入したり、研修を受けたり、業務マニュアルを整備したりします。

広い意味で言えば、コーポレートブランディングのために広告したり、人材の採用、社屋のバリューアップも生産性向上の投資です。

現状維持ならぬ劣化はどう起こる

生産性向上を図らずに現状維持のままだと世の中が求めるサービス水準は徐々に上がっていくのでいずれ取り残されていきますが、

そこに企業の劣化が加わると加速度的に沈んでいきます。

企業の劣化とは具体的にどういうことでしょうか?

 
例えば、

不動産業界では毎年のように宅建業法が改正され重要事項説明書に記載しなければならない内容が増えます。最近では市町村等で作成しているハザードマップの説明が必須となりました。

ハザードマップは基本的にネットで見れるので大した手間ではありませんが、トータルで10分くらい余計に時間が掛かります。

 
それを、手間だけど仕方ない、とした瞬間に企業は劣化します。

 
仕事を完了するのに掛かる時間が10分増えるので生産性がその分低下するからです。

たかが、10分ですが劣化は劣化です。

 
現状維持するためにはどうすべきかというと、何も宅建業法の改正を阻止すべく抗議しろというのではなく、その作業をするのに時間・労力が掛からない方法を考えるか、別の作業を効率化して10分の余裕を作るかです。

ちなみに効率化で10分超の余裕を生み出せば生産性向上となります。

 
無策に10分増加を受け入れていると企業はその分劣化し、それが長年積み重なるとガラパゴス化し、いずれは市場から淘汰されていきます。

 
なお、ガラパゴス化はほとんど自覚症状ない中で進行します。

気付いた頃にはもう手遅れとならないためには、そのような劣化の芽に敏感になり、その都度ではなくとも、非効率な作業の見直し、スキルアップ、設備やサービスの導入といった生産性向上の投資を行うべきなのです。

劣化しやすい企業体質とは

以下のような企業は特に劣化しやすいです。

マネージャーが精神論者

効率化や設備やサービスの導入を「なまけ・悪」と捉え、これまでのやり方通りに行って作業が増えた分は残業して賄うことを良しとする企業です。

昔はそんな企業が結構ありましたが、さすがにそんな企業はもうほとんどないでしょう。

あったら世のため人のために退場すべきです。

マネージャーが変化を知らない

例えば上述の例だと、ハザードマップの説明が必須になったのも、従業員が作業が増えているのも知らないようなマネージャーがいる企業です。

社長が実務を行わない中小企業ではよくあります。

社長は実務わからないし、言うとかえって藪蛇な展開になる恐れもあるので、従業員は社長に相談しません。

といって、普通の従業員は自発的に生産性向上まで行いません。

ピンボケ社長と忖度従業員が企業を劣化させます。

今を乗り切るのに精一杯

生産性向上は将来のために今、お金・時間・労力を費やす必要があるので、今に余裕がないとできません。

常に業務が立て込んでいるとか、常に自転車操業状態ではもちろんそんなことできるはずありません。

また、余裕があるとそれをただ謳歌してしまうキリギリス体質でもいけません。

見せかけの生産性向上にダマされてはならない

昔も今も光り輝くリーディングカンパニーはたゆまぬ生産性向上の成果です。

もちろん社長が全てやっている訳ではなく、事務部門が優秀で自社の状況を鑑み、競合他社や時流を見ながら効果的な設備投資機会を狙っています。

 
しかし、広告や人材の採用、社屋のリニューアルを行っている企業がすべて生産性向上に投資している訳ではありません。

実は、このままではにっちもさっちもいかなくなると大博打に打って出ていたり、

競合他社との意地の張り合いによる消耗戦を行っている場合もあります。

 
というか世の中ではそういったケースが目に付きます。

問題抱えたままそれを隠すかのように拡大戦略を取り制御不能になって突然死を迎える企業が後を立ちません。

実際、FMラジオで頻繁に広告を流している地元新興企業の倒産率は爆高です。

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shiro-shita

仙台在住の”不動産コンサルタント” 就職超氷河期世代かつリーマンショックの直撃を受けたりと時代に翻弄され不動産会社を転々。苦く、しょっぱい経験に裏打ちされた不動産スキルはある意味ではリアルそのもの。

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