ありがちな入居促進策
よく用いられる賃貸物件入居促進策は
「家賃を下げる、敷金&礼金を下げる、フリーレント期間を設ける、不動産会社への広告費を上げる、高齢者&生活保護受給者&外国人OKにする、ペット可にする」
これらの策は、先行投資は不要ですが、すごく雑な言い方をすると
オーナーの収益を下げるか、入居者の質を下げるかです。
一旦下げた物件のレベルはなかなか元に戻りません。
東日本大震災の被災地では賃貸住宅の需要が上がり、下げたレベルを戻すことができましたが、それはごく特殊なケースであって、
普通は一旦下げると、次に空室が出た時も同じ条件で募集せざるをえなくなります。
さらに、今後は相続税対策のために作りすぎた賃貸住宅と人口減少社会の中で入居者獲得競争をしていくのでダウンスパイラルに陥る危険性が大です。
最近はこんな賃貸物件が話題ですが
対して、昨今話題になっているのが、
「カスタマイズ賃貸、民泊、シェアリングエコノミー、コミュニティ賃貸、ペット共生、リノベ賃貸、古民家」
です。
(ちなみに、「ペット可」は、ペット飼育を了承するだけで物件自体は変えませんが、「ペット共生」は、足洗い場や、ペット飼育を前提とした床材、壁材等を用いてペット飼育に特化した物件です)
ニッチな市場に特化したり、これまで意識されていなかった潜在的価値にクローズアップしており、成功すると売手市場となります。
しかし、市場や顧客ニーズ見極める眼と、それなりの費用を前払いするリスクテイクが必要になります。
気合を入れて築古物件を改築したものの、鳴かず飛ばずで結局は建物を解体した物件を私はいくつか見ています。
市場や顧客ニーズを読み間違って商品化すると、”効果なし”ではなく”やらない方がまし”となります。
そこに至る前に手を打っていくべき
レベルダウンのスパイラル、もしくは、先行大型投資、どちらがいいか、
どちらもあまり気が進まないかもしれません。
本来であれば、こういった施策を検討しなければならなくなる前に、長期計画に則りテコ入れをしていき物件の競争力を保つのが理想です。
もちろん、あくまでも理想なので現実的にそうはいかないことが往々にしてあるわけですが。
shiro-shita
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