同じところをグルグルまわり続けて早4年
2022年9月末をもって弊社の4期目が終了しました。
結果どうだったかと言うと、
ギリギリ黒字ですが、減収減益です。
コロナ給付金に助けられたり、例によって私の役員報酬は低いままなので、実質的に赤字と言える内容だと思います。
4期目は数字以上に自分の無力さを感じました。
別に資金繰りに奔走したとか、泣き落としで仕事を取ったということはないですが、
仕事がなく、家で物思いにふける日が多かったです。
弊社が仕事を依頼する選択肢になれていないと率直に認めざるをえません。
仕事がない場合、一般的には、広告集客する、新規開拓営業する、って手法もありますが、私の会社レベルでは、広告をゼロから行って世間に認知されるまで、または、結びつきの弱い顧客と出会って信頼をえるまで、その期間・費用を考えると非合理的です。
そもそも、一人で自宅でやると決めたときに、このスタイルではそのような手法を取れないとわかっていました。仕事がないとき、もちろんそんなときもあるだろう、というか、仕事があるときの方が珍しいはずで、仕事のないときは経費を掛けずにおとなしくしている、それが当初からの経営戦略でした。
なので、暇なのは好ましくはないですが、このような事態は完全に想定内であり、むしろ、当初の経営戦略を着実に実行したことで、わずかながら固定収入もあり、何とか永らえることができています。
リソースの振り分け先
暇ながら会社が経営危機ではないということは、別の言い方をすると、私自身のリソースが余っている状態と言えます。
経営的にはリソースがあるのであればそれを活用しない手はありません。
では、何にリソースを振り分けるか?
会社の広告なのか、営業なのか…。
それだとトートロジーで、先ほどの経営戦略の蒸し返しにすぎません。会社経営的に振り分け先がないからリソースが余っているのです。
では、私自身の趣味や健康、家族時間といった個人生活を充実させることでその好影響を仕事に還流させられないか。
ただし、すでに趣味も健康にもそれなりに取り組んでいるということもあり、なかなかやりたいことが思いつきません。
もちろん、やった方がいいことはたくさんあります、英会話とか筋トレとか。ただし、それをやることを想像してもあまり楽しい気分にならないというか、義務的になるのは、好影響よりも悪影響が勝りそうでボツです。
むしろ、仕事に全然関係なくても心からやりたいと思うものにすべきです。
夢中になってやればいずれは新しい世界が見え、その世界は必ずしもいい影響を与えるとは限りませんが、どんな変化であろうと現状維持に勝ると私は思います。
なので、理論や経験値はあえて封印し、自分の感性を頼りに、何を見聞き、体感したときに、自分の中で楽しいとか心地よいという感情が活性化されるのか、様々なものに触れながら観察していくことにしました。
書店に足を運びいろんなジャンルの本を眺めてみたり、
普段行かないようなお店に入ったり、
知り合いに会った際にマイブームを聞いてみたり、
新たなアプリやサブスクを試してみたり、
見たことのないyoutubeチャンネルを視聴してみたり
わずかな感情の動きも見逃さないよう心を研ぎ澄ましました。
私の感性の赴く先とは
そして、ある日ついに山が動きました。
何に反応したかというと、
それは、「仕事」でした。
仕事を依頼され、それをこなすためのやり方をあれこれ考え、やり遂げてクライアントに喜んでもらうことを想起したとき大きく感情を揺さぶられたのでした。
散々いろんなものを試した上での結果ですから、自分にとってやりたいことが仕事であることは明白です。
しかし、そもそもの出発点は仕事がないことであり、それで仕事を求めてもないものねだりです。
ところで、当初の経営戦略は、仕事がないときは経費を掛けずにおとなしくしている以外にもう一つありました。
“仕事を依頼されたならば倍のコストパフォーマンスを目指す”というものです。
同じ料金で倍(もしくは同じサービスで半額)では普通は割が合いません。
しかし、普通の企業は人件費や広告費が掛かるのに対して弊社はそうではありません。
普通のコスパにして、得られた利益から広告費等を支出するのではなく、
広告費等に充てる分を最初からサービス拡張分に充ててクライアントに喜んでもらった方が長い目でみて信頼と支持をえられるのではないかと思うからです。
どんなに生産性が悪いと言われようが、依頼を受けた数少ない仕事は最大限労力掛けて胸を張れるクオリティーにする。
迷走の挙げ句、結局は起業当初と同じ結論に辿り着いたのです。
5期目を迎えるにあたって
新たにはじまった5期目ですが、もちろん見通しなんて立っていません。
きっとまた仕事がない中で無力さを痛感するのでしょう。
しかし、それでも結論は出ていますので、日々の浮き沈みに一喜一憂せず自分で決めたことを愚直にやり続けたいと思います。
shiro-shita
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