城下個人的

働き方改革とオジサン② オジサンはこれからが正念場

実績があるからアップデート不要ではなく、実績があるからこそアップデートできる!

前面の続きです。

これまで散々会社にコミットしてきたオジサンも、出世コースから外れたり役職定年を迎えたりと“仕事に先が見えてくる”と残りのサラリーマン人生を消化試合の如く省エネモードでやり過ごそうとします。

果たしてそのままうまく乗り切れるのでしょうか。

働き方改革勃発!

そんな折に各企業で働き方改革が巻き起こっています。

働き方改革は政府方針では下記のことが目指されています(もちろん各社の取り組みは様々ですが)

  • 時間労働解消
  • 有給・育休取得
  • ハラスメント撲滅
  • 多様な働き方
  • 生産性向上
  • 同一労働同一賃金
  •  
    そして、そのためにこれまでの職場でまかり通っていた

  • モーレツ社員
  • 睡眠時間が少なく多忙なことが自慢
  •  
    は間違いであると人々の価値観も正そうとしています。

     
    書類が山積みの机で毎日残業している人は以前はサラリーマンの鏡でしたが、

    今では要領が悪く労働生産性の低い人とみなされてしまいます。

     
     
    管理職のオジサンにとっては、部下への接し方が制限される上に、働き方改革推進、離職率の低減、生産性向上をしなければならないので大変ですが、

    省エネモードのオジサンにとっても厄災です。

    オジサンin働き方改革

    オジサンと働き方改革は相性が悪いです。

  • 会社で起こっていることに興味がないので変化への対応が後手後手になります。
  • 会社にコミットしていた時期は非合理制を追求していたので生産性向上は自己否定につながります。
  • 大勢にまみれてネットサーフィンで時間を潰していることが多いので、時間差出勤やフリーアドレスが導入されると居場所を失います。
  • 仕事の割に人件費が高いので同一労働同一賃金なんてもっての外です。
  •  
    多くの会社ではオジサン達に遠慮して働き方改革を求めていませんが、どうしても省エネモードのオジサンは浮いてしまいます。

    中には働き方改革といっても人件費削減が主目的でそのためにオジサンを狙い撃ちしている会社もあります。

     
    やはりいくらオジサンとはいえアップデートしないで逃げ切れるほど甘くはないのでしょう。

     
    仮に何とか定年まで逃げ切れたとしても、むしろ、定年後の生活こそ危険がいっぱいです。

    定年により無職の高齢者となると、世の中が自分を下に見ているように思えたり、家族も自分を邪魔者扱いしているように感じたり、実際、熟年離婚、夫源病は日常ごとになっています。環境の変化に男性更年期障害も重なりうつ病に掛かる割合が高い年代です。

     
    そんな人生後半の山場に挑むのに、省エネモードで消化試合していて大丈夫でしょうか。

     
    今何が起きているか状況を捉え、自分がすべきことと自分ができることを擦り合わせ、目的を明確にしてアクションとフィードバックを繰り返していく、いい機会に意識改革・再起動をはかるべきでしょう。

    一方OB会はオジサン達の楽園

    ちなみにオジサンにとって気持ちのいい場所になっているのがOB会といった仕事の延長上の会合です。

    会の趣旨からして合理性は不要で、伝統や権威が本質です。

    序列が最重要で不文律の慣行により支配され、後輩達の執り行う様子をつぶさにチェックし、少しのミスを針小棒大に叱りつけます。

    やれ伝統を汚した、お前はいつからそんなに偉くなったんだ、とか。

     
     
    それでも、そんな会もいずれ減少傾向もしくは、オジサンカラーは抜けていきます。

     
    仕事にしろ価値観にしろ沈んでいくものにしがみ付くのが全ての悪循環の元凶です。

    しがらみを断ち切って攻めに転じることが年齢にかかわらず大切なことなのではないでしょうか。

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    shiro-shita

    仙台在住の”不動産コンサルタント” 就職超氷河期世代かつリーマンショックの直撃を受けたりと時代に翻弄され不動産会社を転々。苦く、しょっぱい経験に裏打ちされた不動産スキルはある意味ではリアルそのもの。

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