アラフォー世代はこれまで散々報われない時代を経てきましたが、それは単に生まれた時代が悪かっただけで、自分の努力・能力が足りなかったからではありません。しかし、これから残り半分の人生の見通しもまた過酷という一言に尽きるのです。
アラフォー世代は被害者だった!?
最近、多くの企業でアラフォー世代の人員が不足していると話題になっています。
就職氷河期に採用を絞ったのが原因と各種メディアが伝えています。
そして、ブラック企業、派遣・契約社員、ニート・引きこもりが増大したのも発端としては就職難であり、その影響をモロに受けたアラフォーはその被害者であるとされています。
私は1978年生まれで2001年に大学を卒業した就職氷河期の中でも超就職氷河期と言われる世代です。
あたかも公害病の訴訟を20年近く続けた末に勝訴したような気持ちです。
やっと私たちが被害者だと認められた…。
というか、遅くねぇっ!
採用を絞った20年前の時点で、今のアラフォーの世代が他とくらべて少ないのはわかっていたはずです。少なくとも、ファンドバブル(2007年頃)に採用を増やしだしたので、アラフォーだけ層が薄くなることが確定していたはずです。
わかっていたのに全世代トータルの人員は足りていたのでスルーして、最近になって人手不足が叫ばれるようになってやっと目を向けだしたのです。
ふざけんな!と思いますが、世の中そんなものです。
自分の居場所がなくて自殺しそうだったアラフォー
ともあれ、アラフォーで報われない生活をしている人はもう自分を責めず、世の中のせいにしていいのです。
これまでどんだけ自分をダメ人間だと責めてきましたか
就職受からないのは自分がコミュニケーション力ないから
⇒ オレってコミュ障かも
仕事で弱音を吐くのは自分に甘いから
⇒ ワタシって依存症
営業ノルマこなせないのは給料泥棒
⇒ オレは会社のお荷物
みんな会社のために喜んで休日出勤している
⇒ 休みたいと思うワタシって自分勝手
非正規&独身のままアラフォー突入
⇒ 生きている価値がないレベル
アラフォーが受けた苦しみ、疎外感、無能力感、絶望感はその人の落ち度というよりそういう時代だから仕方なかったのです。
これまでのように自分の努力不足を責める必要はありません。そもそも努力でカバーできる部分なんて限定的なものなのです。
とはいっても、救済されない
しかし、アラフォーが被害者だと世の中に認められたものの、かといって、それを償ってくれる訳ではありません。
企業はアラフォーの人材が不足しているのでそこをカバーできる人材を求めていますが、これまでコールセンターで働き続けた派遣社員をこぞって採用するかと言ったらノーです。
企業がほしいのは一線で仕事をしてきたアラフォーです。
一線というのは20代で実務経験を積み、30代にそれなりに箔がつくプロジェクトを主導したり、部下の育成も行ってきたような人材です。単に不足している年齢層だからといって採用はしません。
仕事だけではありません。
今後さらに増大する社会保障費の大部分を負担させられた挙句、自分たちがもらえる年金はあてにならず、アベノミクスでさらに増加した国の借金も背負わされるかもしれません。
さらに、親の介護や自分の健康リスクもアラフォーになって現実味を増してきています。
問題山積の中、今さら奇跡は起きないです。
世の中がこれほどまでにツラく苦しいのは自分の能力のなさによるものではなく、単に不幸な世代に生まれた運のなさと思えば、少しは気持ちが軽くはなるかもしれませんが、結局のところ状況は何も変わっていません。
アラフォーのこれからのサバイバル戦術
うーん…。
冷静に考えてみて無理じゃないでしょうか。
もちろん、アラフォーといっても個人個人状況が違うので一括りにできませんが、老後も不自由なく暮らしていけるのは少数派で、大部分は生活が成り立たないと思います。
だって、今の高齢者の人達って日本のいい時を経験しているはずなのに、厚生労働省の「国民生活基礎調査」では50%以上が生活が苦しいと思っている訳です。
アラフォーは年金や医療・介護などの「受益」と「負担」の差が団塊世代のそれとくらべて約5000万円も低いと言われています。
私は気持ちを暗くさせようとして言っているのではありません。
これは現実なのです。
この現実を踏まえてアラフォーはサバイバル戦術を練らなければならないのです。
ところで、改正派遣法で雇止めにあってる人いますよね
話はそれますが、改正派遣法により契約期間5年の満期目前に雇止めにあった派遣・契約社員の問題がクローズアップされています。
契約期間満了を控えて正規雇用されると浮かれていたら突然の通告…。
確かに可哀そうではありますが、法律が改正された時点で満期直前で雇止めになることはわからなければならないのです。
3年以上継続すると正規雇用してもらえる法改正ではなく、
一部は正規雇用されるものの大半は職すら失う危険性がある法改正だと気付く必要があったのです。
気付いて自衛策を講じた人と、そうでない人の差は大きいのです。
気を取り直して”本気”で生きる
これだけ厳しい予測が突き付けられているのに、いざ老後に差し掛かった時に知らなかったと言っても自己責任は免れません。
その人にとっては想定外と思うかもしれませんが、世の中的には想定内なのです。
アラフォーの人たちはこれまでも苦しい時代を生きてきましたが、これからなおさらにいばらの道が続くのです。
さて、どう生きましょう?
shiro-shita
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