違法営業はもちろんダメですが…
白タクの増加が問題になっているようです。
在日中国人や、稼ぎが少ない日本人ドライバーが、主に中国圏からの旅行者に対して営業しており、旅行者はアプリを使用して空の便や宿を手配する際に、違法とは知らずに白タクも一緒に予約してしまうようです。
タクシーとして営業するためには事業者は国土交通省に許可を得なければなりませんので、それ以外のタクシーは法律違反として処罰の対象となります。
法律に違反してまでも白タク営業をするのは、もちろん金になるからですが、
利用者としても知らずに使用している人が多いとはいえ、ディーディーという中国版Uberを日常的に使っているのでむしろとっつきやすく便利なのです。
在来種と外来種の生存競争は世の常
この問題には様々な側面があるとは思いますが、在来種と外来種との生存競争という一面もあると思います。
ミドリガメとかウシガエル、逆に在来種としてはドードーとか恐竜とか
まぁ、白タクは違法なので、村人を襲う盗賊の方が近いかもしれません。
外来種のせいで在来種は生存の危機に陥り、元々の生態系が崩れます。
絶滅する生物は何の罪もないのに可哀想ですし、生態系が崩れることで他の種へも様々な影響を与え全体が不安定化する恐れがあります。
しかし、在来種と外来種の生存競争は自然の中では至って当たり前のことです。
これまで地球上の生物は人間も含め生存競争を常に繰り返してきました。
その競争にルールを設けたり、保護したりする制度(独占禁止法とか国際連合とか保護団体)はあるものの競争の歴史の長さに較べれば日が浅いもので、
しかも、ルールがあっても、基本的には勝てば官軍という図式が成り立つのです。
在来種である合法タクシーは、
「違法な時点で言語道断、さらに、ドライバーの運転技術に基準がなく最も重要な安全が脅かされ誠にけしからん!」と、
業界団体を通して政治に働きかけたり、メディアに同情的な報道をしてもらい世間を味方につけ、不買運動を起こしたりしますが、
そのように第三者の助けを借りるよりも、
最大の防御策は「進化して競争優位」に立つことです。
勝機があるから外敵が狙う
近年、日本のタクシー業界は包囲されつつあります。
海外ではUberをはじめとした配車サービスが普及しつつありますが、日本では業界団体の反対で導入に至っていません。
仮にこのまま配車サービスとの対決をすり抜けられても、次は自動運転やライドシェアといった新しいサービスと競合する日が来ることでしょう。
つまり、日本のタクシーは海外からするとサービスが遅れていて、諸外国がそのシェアを虎視眈々と狙っているのです。
白タクは違法なのでさすがにこの程度で日本のタクシーが駆逐されることはないと思いますが、
いずれは、より高いサービスを望む声が内外から高まり、タクシーは変化を余儀なくされるでしょう。
いずれそうなるのであれば自ら前向きに変化した方が良い結果を生むはずです。
全業界における最大の外来種”アマゾン”
なお、今の時代の最大の外来種はアマゾンでしょう。
アマゾンに目をつけられた業界は、圧倒的資金力による当初は利益度外ししたサービスで戦いを挑まれ撃滅させられます。
世に言うアマゾンエフェクトです。
不動産業界もいずエフェクトされてしまうことでしょう。
shiro-shita
最新記事 by shiro-shita (全て見る)
- 弊社の第6期が終了しました - 2024年11月18日
- 【解説】負動産の処分プロセス - 2024年11月1日
- 【解説】不動産賃貸のプロセス - 2024年10月28日