住まいプランハック番外編 【実家住まいのすすめ】

不動産知識・テクニック

住まいプランハック番外編 【実家住まいのすすめ】

実家住まいは究極の住まいプラン&スター養成所

多くの人が求める住まいの要素・求めるタイミングをあえて逆張りし、ライフスタイルと調整力でもって賢く住む住まいプランハック

<第1回>2020年代住まいプランはもっとハックできる【住まいハック総論】
<第2回>住まいプランハック 【持家編】
<第3回>住まいプランハック 【持家・賃貸・投資ミックスプラン】
<第4回>住まいプランハック 【賃貸編】
<第5回>住まいプランハック 【賃貸でこんな希望条件だとカモられる】

住居費ゼロの究極の住まいプラン

これまで複数回に渡り合理的な住まいプランを追求してきましが、経済性の究極は住居費ゼロです。

住居費ゼロって意外といろいろな方法があります。

 
会社の社宅に住んだり、

知り合いの家に転がり込んだり、

被災して仮設住宅に住んだり、

犯罪を犯して刑務所で暮らしたり、

 
中でも最もメジャーなのは実家に住むことでしょう。

生活費という名目で親にいくらか払うにしても、同一世帯内での所得移転であり、家賃というより一家の互助的なものです。

昔の実家暮らし⤵⤵⤵

私の感覚的にですが、実家住まいに対する世間のイメージはここ20年で大きく変わりました。

 
20年前、私はフリーターで実家住まいでしたが、ニートとか寄生と言われ、ダメ人間のレッテルをべったり貼られたものでした。

それにとどまらずマザコン、オタク、コミュ障、家庭内暴力、ストーカーなどと身に覚えのない嫌疑を掛けられました。

私の肩身の狭さは両親にも波及し、実家暮らしの成人を抱えていることで世間から子育て失敗と蔑まれました。

 
当時は一人暮らしをしているかどうかは、その人の社会性を判断する基準であり、モテor非モテのボーダーでした。

 
また、一人暮らしする場所は、地元より他県それも東京が望ましいという価値観があり、アメリカンドリームというか、集団就職で地元を出ていく戦後の昭和を引きずっていました。

若者は広い可能性に溢れた世界に旅立つべきであり、そこでは様々な困難が待ち受けているものの、それを乗り越えてこそ真の成長であり、そのプロセスこそ人生の醍醐味である、と言わんばかりでした。

実家住まいはその一歩すら踏み出さない情けない奴だったのです。

今の実家暮らし⤴⤴⤴

しかし、今では実家暮らしのイメージが変わりました。

堅実で、将来の親の介護も見据え親孝行、さらに、地方創生の担い手とされます。

 
逆に、とりあえず都会に出て一人暮らししましょうみたいなノリは、事前にコスパ分析をしっかり行わない無計画で衝動的と不安視されます。

都会に一人暮らしするコストはある程度計算できるものの、そこから得られる効果は行く前にわかりませんので、そのようなコスパ分析は基本一人暮らしに否定的となります。

 
 
日本人がここまで保守的になったのはもちろんバブル崩壊とその後の長期不況によります。

 
生活費を支払うのがやっとで、夢だの可能性に大金を払う余裕がなくなった上に、

都会に出た者の過酷な日々を伝え聞きさらに萎縮しました。

寝泊まりするのは劇狭の壁が薄いカビ臭い部屋、通勤は満員電車で1時間も掛かる立地だけど賃料相場は地元の2倍、月曜日は電車に飛び込む人が多く運行遅延が発生するのでさらに時間が掛かる…。

実は合理的な実家暮らし

欲張らず無難な人生を送りたいならむしろ地方に住むべきです。

今は、地方でも国道沿いにでっかいショッピングセンターがあって都会と同じものが購入できますし、日本全国で生活水準にさほど差がなくなっています。

 
そのような地方に安住する若者に対し、上の世代はやれスケールが小さいだの、ララポーターだのと馬鹿にしますが、

むしろバブル期を基準に考える方がナンセンスです。

学校で問題起こした息子をとりあえずほとぼりが冷めるまでゴールドコーストに隔離するって感覚の方が異常です。反省するどころか悪友とハッパ吸ってます。

 
また、都会に出る理由は今も昔も仕事ですが、中味が違います。

昔は芸術、音楽、映像といった夢のある仕事をするためには大前提東京に出て一縷の可能性に賭ける必要がありましたが、

現在はそういった仕事はWEBが登竜門となりつつあります。

 
逆に、どうしても東京に出ないとならない仕事は、大手コンサル、大手ITエンジニアといったハイクラス職種で、大前提として一流大学に入る必要があります。大学入試時点で足切りされるので無謀な挑戦をして無駄死にしないで済みます。

これからのスターは実家から出てくる

エリート以外が夢を実現するために能力を磨いて開花させるための場所は東京ではなくWEBなので、それに人生を掛けるのであれば費用と時間を捻出しやすい実家に住むべきです。

今後はそのように実家暮らしで能力開発に勤しんだ人物が多く世に出てくると思います。

ミュージシャンやお笑いタレントに投資家etc…

上の世代がどう思うかなんて1秒たりとも気にしたことがないような鈍感さと図太さで突き抜けた芸や能力を身に付けた人々です。

もちろん、成功するのはほんの一握りでしょうが、例え挫折しても選ばなければ地方であっても仕事はあるので、あとは欲張らず生きていけばいいのです。

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shiro-shita

仙台在住の”不動産コンサルタント” 就職超氷河期世代かつリーマンショックの直撃を受けたりと時代に翻弄され不動産会社を転々。苦く、しょっぱい経験に裏打ちされた不動産スキルはある意味ではリアルそのもの。

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